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ファンタスティックヒストリー 超島原幻闘録 ~柳生十兵衛地獄変~ 第3章 ー 24

 此処は東海道の宿場の一つ三重県坂下(さかのした)西願寺(さいがんじ)。
 夜中に賊の襲撃を受けた柳生十兵衛三厳と柳生兵庫助利厳。
 賊の正体が服部半蔵石見守正就と舶来の漢にて鏡岩の賊の頭目、その名をガルフォードと云う2人。
 賊の手下達2人を何とか退け焼ける西願寺から脱出した三厳と利厳、そして宿命の戦いが始まる。
 利厳の方は鏡岩の鬼とされた舶来の賊、ガルフォードと連れの犬、イリキと呼ばれた手下と対峙。
 ガルフォードは見慣れぬ装備、手甲が矢鱈と大きく先に刃物が付いて居る。
利厳:「是が大陸渡来のトンファーと云う物なのか。」
 鉄の手甲で敵の刃物を受け止め、先の刃物で攻撃する物を両手に装備。
 ならばと利厳も二刀に構える。
ガルフォード:「ヤギュウト 殺リ合ッテミタカッタ! イクゾ。」
 鋭くも激しい突きが繰り出される、受けるのが精一杯である、更に犬迄、通常と勝手が全く違う。
ガルフォード:「ヘイ!パピイ」
 パピイと呼ばれた犬が突進して来た、訓練をされて居るのか利厳の後ろに回ろうとする。
 利厳は先ず犬に狙いを定め、振り向き様に横薙ぎでパピイを攻撃。
 しかしガルフォードがパピイに合図を送り下がらせる、ヒットアンドアウェイの戦術。
 イリキも押せ押せ状況に勝ったも同然の良い気に成って居る。
イリキ:「いひひ、いひひ。」
 防戦一方の利厳に良い気に成ってちょっかいを出して来る性根の腐り切ったクズで目障りである。
イリキ:「ぎゃあああああーっ!」
 頭に来た利厳が藁人形の様にイリキを斬って捨てる。
 一方三厳と対峙して居る正就の方は。
正就:「流石柳生だ。我が術策をことごとく見破るとは、だが是で終わった訳ではない。」
 大きく振りかぶって放たれる豪打、しかし受けた三厳は驚愕させられる。
 てっきり背中の忍者刀とばかり思って居たら全くの別物で、蛮刀と言うか何と言うか兎に角日本の物ではない。
 大振りの大陸渡来の物らしい、更に何かを顔に吹き付けられる三厳。
 「あっ!」と目を逸らせてしまう。
 酒臭い、強目の酒…、焼ける西願寺…、直ぐに察しが付いた。
三厳:「くっ!」燃え盛る西願寺のどころか太刀合わせの火花ででも火が点いたら顔がこんがりと焼けてしまい戦うどころではない。
 他の所なら未だしも流石に顔はマズい。
正就:「言ったろうが!是で終わった訳ではないってなぁ!」
三厳:「ひ、卑怯者…。」
 西願寺で自分の刀にも酒と火を点けて来た正就。
正就:「卑怯者…?ケッ、最高の誉め言葉よ。忍びにとってはな!是で貴様は終わりだっ!闇に滅せいっ!」
三厳:「是迄かっ!」
利厳:「待てっ!」
 正就の後ろから三厳への注意を引き付ける為、大声で攻撃の真似だけする利厳。
正就:「小癪なっ!」
 急いで顔の酒を拭き取る三厳。
三厳:「利厳殿、面目無い。」
利厳:「今ので試してみたい事が有る。三厳よ、正就にもう少しだけ持ち堪えて欲しい、助かるかも知れない。」
 利厳の一言に希望を得て信じる三厳、今少し持ち堪えようと集中力を高めて改めて構えて正就に対峙する。
ガルフォード:「ヘイ!パピイ マイルゾ。」
 利厳に走り寄るガルフォードと犬のパピイ、動の2人に対し利厳は静の状態で迎え撃ちの構え。
 ガルフォードが飛んだ、二次元攻撃である。
利厳:「よし、今だ!」
 二刀流、下段からのすくい上げで犬のパピイを斬りガルフォードの攻撃をはじく柳生心眼刀(やぎゅうしんがんとう)である。
 間髪入れずに着地のガルフォードの右腕を狙い新陰流の技、八相発破(はっそうはっぱ)で攻撃。
ガルフォード:「パピイーッ!」
 取り乱したガルフォードが構えも乱れたまま怒り狂って突進して来る。
利厳:「見切るっ!」
 トンファーは腕の「外側」のみに着眼した物で「内側」は全くの無防備。
 利厳はそこに気が付いたのである
ガルフォード:「グウウウッ!オミゴトオッ…。」
 右腕が飛び血飛沫が上がる。
ガルフォード:「焼ケル寺 現世(うつしよ)ニ生ク 猛者(もさ)共モ 地獄ノ魍魎(もうりょう) 共ノ餌食(えじき)ヨ…」
 腹を切るガルフォード、それ迄持ち堪えて居た三厳。
正就:「お、おんのれえっ!きっ、貴様等ーっ!忘れはせぬ!忘れはせぬぞおーっ!」
 三厳と利厳目掛けて刀を投げ付け行方をくらます正就、戦いは終わった。
 生きて居る…、三厳と利厳の2人は実感を持って手を取り合った。
 夜明けだ。
 焼け落ちる西願寺、寺の関係者は全員無事で「京都本能寺も破却や天文法華の乱に因る焼き討ち、本能寺の変等で何度も建て替えられたし何事も信仰さえ守れれば良いお導き」と許してくれた。
 三厳は幕府へも事情を説明し、賊の取り締まりと西願寺復興の協力を仮にシブろうものなら「世が泰平でなくなれば無能さを真っ先に民衆に指摘されるのは政(まつりごと)を行って居る立場の側である」と関ヶ原の裏切者、小早川秀秋の実名を出し、その末路は言わずも哉と付け足し、「その汚れ役を買って矢面に立って居るのは柳生である」と半ば脅迫地味た言い方で幕府に一筆したためる事にした。
 次は土山(つちやま)、水口(みなくち)、石部、草津、大津、京都山城の三条大橋と東海道は続くのである…。
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ツバサ
(2020/07/26)


正就には逃げられましたが、
無事に何とか生き残る事が出来ましたね(´∀`)
今回はかなり追い詰められた戦いでしたが、
二人とも無事に生き残れて良かったです。
それにしても、犬との連携攻撃とは本当に強敵でしたね。

陸と空@戦車&軍用機
(2020/07/26)


こんばんは^^
遂に勝ちましたね^^
それにしても、『ガルフォード』は、飼い犬が斬られて悲痛な場面も出て来て、最小限の人間らしさは見せましたね^^;
それに比べ『服部半蔵正就』の方は、機械的とも思える卑劣さで、まさに「一番の悪役」って感じです@@
流石に『忍びの者』!
でもそれだけに、不利と判ったらさっさと逃げるのも、現実主義的な『忍び』らしさを感じますね^^

ガオ
(2020/07/26)


 ツバサ様、早速のお便り本当に有難う御座います。<(_ _)>
 何とか上手くまとめられました。
 考えに考えて「これ」ですー。如何に私にオリジナリティーが無いかって判りましたー。>ω<w
 ギリギリで首の皮が繋がった作家の気持ちが判る気がしました。漫画家もですー。
 やはり後先も常に出来るだけ細やかに計画しなければ…。
 三厳と利厳の2人をお気にかけて下さって誠に有難う御座います。
 ガルフォードと犬のパピイはサムライスピリッツと云うゲームシリーズの人気キャラクターですー。「お任せ」ですけど、もし検索で調べて頂けたとしましたら、小説とは真逆の「正義の」キャラクターと成って居りますー。
 今回もお世話に成りました、感謝です。<(_ _)>

ガオ
(2020/07/26)


 戦車&軍用機麿様、こんばんはー。
 そうなんですよー!
 考えに考えましたー。
 ワルの中にも最小限の人間らしさを見せ、潔く切腹するガルフォードと、卑劣極まりない恨みに燃える策士、正就と云う違いを付けてみました。
 是でカッツカツに成る迄考えて考えてこう成りました。
 最終決戦の「天草四郎時貞」とかどうしようかと今から心配なのです…。
 そ、そうだ!2人の連携合体技オリジナルコンボーでキメるって事にしようっ!!
 本当に思い付きだけで書いて居たのを改めますー。<(_ _)>
 今回もお世話に成りまして誠に感謝です。<(_ _)>

ミドリノマッキー
(2020/07/27)


おおっ、ついに切り抜けましたね。
それにしても戦いの様子がリアルです。臨場感があります。
手ごわい敵でした。
これからも迫ってくるのでしょうか。展開が楽しみです。

ガオ
(2020/07/27)


ミドリノマッキー様、ご覧下さって本当に有難う御座います。感謝です。〈(_ _)〉
書いて居る「私が」何とか知恵を絞って話を纏められましたー。キツかったー。^^;
考えて、考えて、考えて、コレですよー。
最終決戦地、原城はどう成ってしまうのか、未だなーんにも決めてませんw。
もう、行き当たりばったりに成らない様に細やかな事も考えて計画して書きます。^^;
兎に角是は「完成させたい」のです。
小説家とか、漫画家は大変だと判りました。
マッキー様が期待をして下さって居る…、きっと最後迄、書き上げます。
私の「最初の」小説ですので。〈(_ _)〉

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ガオ

Author:ガオ
 宮崎の者で御座います。
 個人的に調査をした事を発表して居りますブログです。
 令和3年7月です。22日は海の日、23日スポーツの日から東京オリンピックが始まる予定です。
 引き続き健康第一!マスクにうがい、手洗いをどうか、宜しくお願い申し上げます。<(_ _)>

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